ホテル・旅館・宿泊施設に電気自動車(EV)の充電器を設置するメリットは?導入方法は?

ホテルや旅館などの宿泊施設に電気自動車(EV)の充電設備を置くことは、施設側にとって大きなメリットがあります。ホテル・旅館・宿泊施設向けの充電器の種類や導入方法、充電設備を置くことで得られるメリットについてご説明します。
ホテル・旅館・宿泊施設に電気自動車(EV)の充電器は必要?

日本政府は、2035年までに乗用車新車販売における電動車の比率を100%とする目標を掲げています。これまでのガソリン車に変わり、今後は電気自動車(EV)が主流となることでしょう。
電気自動車(EV)のユーザーは夜間に家庭で基礎的な充電をして、さらに外出時でも継ぎ足しで充電をしながらバッテリーを運用しています。
こうした外出時での充電を「目的地充電」と呼びます。スマホやPCが普及した現在、充電器やコンセントが使える場所が重宝されるのと同じように、電気自動車(EV)が普及した今後は「電気自動車(EV)を目的地で充電ができるかどうか」が商業施設を選ぶひとつの基準になっていくでしょう。
ホテルや旅館などの宿泊施設も例外ではなく、EV充電器があることが施設の付加価値となり、新規顧客の開拓やリピーター定着の効果が期待できます。
ホテル・旅館・宿泊施設にEV充電器を導入するメリットは?
ホテル・旅館・宿泊施設にEV充電器を設置するメリットは以下の3つです。
- メリット①利用者の利便性向上
- メリット②利用者数増大の期待
- メリット③企業のイメージアップ
次の項で詳しく説明いたします。
メリット①宿泊客の利便性向上
EV充電器があることで利便性の向上に繋がります。
ホテルや旅館などの宿泊施設へ訪れるEVドライバーは、旅行や出張などで長距離の運転をしていることが多く、宿に着く頃には充電残量がほとんどないということも。そのため、滞在時間の長い宿泊施設のEV充電器はEVドライバーからすると非常にありがたい設備です。
EVを夜間に充電し、翌朝チェックアウトする頃には充電を満タンにできるため安心して次の目的地へ移動できます。
顧客が宿泊施設の利便性で立地の良さや、部屋の広さ、値段、駐車場の有無を求めるのと同じように、EV充電器もEVドライバーにとって欠かせない設備の一つなのです。
メリット②利用者の増大の期待
EV充電器があることでEVドライバーが安心して訪れられる施設になります。これによりEVドライバーの新規顧客獲得とリピーターの獲得に繋がります。
検索サイトのフィルター機能で弾かれないために
宿泊施設を検索する際に、海外の宿泊予約サイトではすでに「電気自動車の充電スタンド」有無のフィルターがスタンダードになっており、実際に国内でも Expedia や Booking.com といった予約サイトで充電スタンドの有無が選べるようになっています。(2023年1月現在)
今後、日本国内でもほとんどの予約サイトが同様にEV充電設備に関するフィルターを追加するでしょう。
EV充電器の早期導入で他施設と差別化
2023年現在、EV充電器があるホテルや旅館などの宿泊施設はまだ少数派。日本全国の宿泊施設数は2022年6月時点で54,935施設となっており、そのうちEV充電器の設置があるのは1,960件です。
他の宿泊施設よりも先手を打ってEV充電器の導入が差別化に繋がります。いち早くEVドライバーに宿泊施設の存在を認知してもらい、訪れてもらえれば、その便利な宿泊経験からリピートにもつながるチャンスになるでしょう。
メリット③企業のイメージアップ
EV充電器の普及は、日本の脱炭素化およびSDGsの推進につながるだけでなく、EV充電インフラの普及を通じた地域活性化にもつながる取り組みです。
「SDGs」は今やビジネスシーン、日常生活などさまざまな場面で見かけることが増えました。このことから、環境課題や社会課題への意識は企業だけでなく個人単位で高まっています。
EV充電器の導入により、SDGsに即した取り組みをしていることをPRでき、企業としてのイメージアップに繋がります。実際に、ケイティケイ株式会社が2022年5月に実施した「積極的に積極的にSDGsに取り組む企業に対して、どう感じますか?」というアンケートに「好感が持てる」と回答したのは500人中289人で半数以上が企業のイメージアップにつながるとしています。
参考:SDGsを人に説明できますか?認知度や取り組みへの意欲を男女500人にアンケート調査
逆を言えば、環境課題や社会課題に配慮していない企業は、消費者にネガティブに映ることが予想され、客足が遠のく原因となる日が来るかもしれません。
【弊社導入事例】ホテル・旅館・宿泊施設へEV充電器を設置した決め手は?

静岡県伊東市の老舗宿「ABBA RESORTS IZU – 坐漁荘」さまには、「EV充電エネチェンジ」を導入いただいています。支配人の町田さま曰く、ここ1~2年で電気自動車(EV)の宿泊客を見かけるようになり、首都圏のEVユーザーも意識して設置を決めたとのこと。
「電気自動車が増えていくのは首都圏からだと想定されますから、流れを先取りし、お客様が困らないように、ということを考えました」と語ります。
宿泊客の多くは夕方から次の日の朝にかけてEV充電器を使用すると予想されることから、宿泊者以外の方にも日中などに使用していただけるよう解放しています。
「坐漁荘のある伊東市から下田市への中継地点で充電できれば、宿泊のお客様以外の方々にも安心して、伊東に来ていただけるのではないか」と語り、EVユーザーへの心配りが伺えました。
楽天トラベル提携施設も順次EV充電に対応か
EV充電エネチェンジは2022年11月8日に楽天グループ株式会社とパートナーシップ契約を締結。今後のEV普及を見越し「楽天トラベル」に登録されている国内の宿泊施設約40,000軒を対象に、エネチェンジと共同ブランドで展開するEV充電器の設置促進に力を入れています。
宿泊施設に訪れたEVユーザーが安心して次の目的地へ訪れられるよう「6kWの普通充電器」の設置を働きかける方針です。
滞在時間の長い宿泊施設とEV充電器の相性はとても良く、夜に充電し朝出かける際に充電が完了するためEVユーザーにとって充電時間の短縮になり快適な旅になること間違いなしでしょう。EV充電器導入台数No.1のエネチェンジと楽天トラベルとの協業という追い風もあり、宿泊施設にEV充電器があることがスタンダードになる日も遠くないかもしれません。
EV充電エネチェンジでは「設置・月額費用0円」で導入が可能な場合がありますので、初期費用の回収が心配な方でも手軽に設置できます。ぜひ一度お問合せください。
出典:エネチェンジと楽天、「楽天トラベル」において EV充電器の設置でパートナーシップ契約を締結(ENECHANGE株式会社プレスリリース)
ホテル・旅館・宿泊施設に導入しやすい充電器は?
ホテル・旅館などの宿泊施設に電気自動車(EV)の充電器を導入するなら、駐車場スペースに「6kWの普通充電器」の設置がオススメです。
充電器の種類には、短時間で充電が完了する高出力の「急速充電器」と、バッテリーに負荷をかけず長時間かけて低出力で充電する「普通充電器」の2種類があります。

滞在時間の長いホテル・旅館などの宿泊施設のお客さんにとっては、「普通充電」の提供が適切といえます。
また「急速充電器」には広い設置場所と高額な導入費用が必要なため、こうした側面からも電気自動車(EV)の充電設備を導入するなら「急速充電」ではなく「普通充電」の設置が適切でしょう。
電気自動車(EV)の充電はガソリンの給油とは違い、補給に立ち会わず電源を挿しっぱなしにしても構いません。宿泊客は到着と同時に充電プラグをクルマに挿しこみ、チェックアウトまでの時間を利用して電力を補給することができます。
どのメーカーの充電器も料金の決済はキャッシュレス化されているので、料金を徴収する手間もありません。
低スペックな3kW普通充電器に要注意
これから新たに「普通充電器」を導入するのであれば倍速充電が可能な「6kW」のものを選びましょう。
現在、既設の普通充電器は10年前に補助金を活用して設置されたものが多く、割合にして90%以上が3kW出力の充電器となっています。6kW出力の充電器と比べると2倍の充電時間がかかってしまいます。
3kWの普通充電器では充電速度が遅く、50%充電するのに10時間程度かかってしまいます。「夜に充電して朝に出発しようとしても半分しか充電できていない」なんてことになってしまい、EVユーザーのお客様に満足いただけません。
EVのバッテリーが大容量化している昨今において、「6kW」かどうかがお客様満足度にもつながる大きな鍵となるのではないでしょうか。
電気自動車(EV)の充電器を導入しているホテル・旅館などの宿泊施設はまだ数少ないため、導入するだけで大きな差別化を図れるチャンスです。
EV充電器の設置にかかる費用は?
普通充電器の設置費用は、機器費用が1基あたり14万円〜70万円、工事費用は135万円が相場。普通充電器本体費用+設置工事費用の合計で230万円前後の費用が相場となります。
急速充電器の300万円〜1000万円と比べ遥かに低コストで、「初期費用回収ができるか不安」という方にも、普通充電器であれば導入しやすいでしょう。
国や地方自治体でEV充電器の補助金も出していますが、予算分がなくなり次第受付終了となりますので、EV充電器の導入は補助金が出る今がチャンスです。
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【関連記事】電気自動車のEV充電スタンドの設置費用は?0円で導入可能な補助金の利用まで解説
しかし、補助金が出るからといって設置する側の負担が0円にはなりません。EV充電エネチェンジなら、初期費用0円で設置できるケースもございます。

電気自動車(EV)充電器のホテル・旅館・宿泊施設への導入方法は?

電気自動車(EV)の充電器を導入する際は、基本的に以下の流れとなります。
- 設置場所を決める
- 購入する充電器を選定する
- 運用方法を決定する(充電管理システム・料金徴収方法など)
- 工事を行う施工業者を決定・手配をする
一見すると4ステップで導入ができるため簡単そうですが、この中で最も注意しなければならないことが「①設置場所を決める」です。ひとえに「駐車場」といっても場所はさまざま。
お客さまの導線からどこにEV充電器を設置すべきか、電気工事が可能な場所なのかなども見越したうえで、ピンポイントに場所を決めなければいけません。
こういった観点を加味して設置場所を決めるのは、初めてEV充電器を導入するホテルオーナーさまにとって容易ではありません。
EV充電エネチェンジであれば、EV充電器の設置経験が豊富な担当者がご相談を承ります。ぜひエネチェンジにご相談ください!

「EV充電エネチェンジ」は、充電器の設置から運営、集客、カスタマーサポートまでのすべてをひとつのパッケージプランとして提供しています。複雑な導入手続きから、導入後の集客やサポートまでをエネチェンジが行うので、面倒な手間がかかりません。
初期工事費用がかからないおためしプランもあるので、まず導入してみたいという方にもおすすめです。
まとめ
電気自動車(EV)の普及にともない、EV充電器の有無は宿泊客にとって旅館やホテルを選ぶうえでの重要な判断基準となるでしょう。ホテルや旅館といった宿泊施設向けにオススメの設備は「6kWの普通充電器」です。駐車場スペースに複数台設置するのがよいでしょう。
とくに「旅行」「レジャー」というクルマが必須な場面において、夜間に目的地充電ができるか否かは旅程を左右する重要なポイント。そのため、今現在EVドライバーは旅行前に充電計画を立てることが多いです。
EV充電器の設置は他の宿泊施設と差別化するのに大きな付加価値となり、新規顧客の獲得や、リピーター定着に大きな効果が期待できます。
「EV充電エネチェンジ」は、楽天トラベルと提携し宿泊施設の充電器設置を推進し、サステナブルな旅行の促進に力を入れてまいります。初期設置や運営、利用者のサポートまでを一括でお任せ。初期費用0円・月額費用0円のプランもございますので、まずはお気軽にお声がけください。
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