2022年はEV元年?!補助金は2倍に。電気自動車(EV)の普及スピードが上がる理由

気候変動やカーボンニュートラルの取り組みの広がりとともに、日本でも電気自動車(EV)の注目度が高まっています。今回は日本政府のEVに関する施策や、今年国内で発売される予定のEV新車種についてご紹介します。

2035年には、新車販売は電動車100%を目指す

菅元総理が2020年10月に「2050年にカーボンニュートラルを実現する」と宣言したことを受け、経済産業省が策定した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」では、「2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%を実現する」という方針が掲げられました。

この「電動車」にはBEVのほか、HVやPHEVといったハイブリッド車やFCVと呼ばれる燃料電池車も含むため、完全にガソリンをモビリティから締め出すわけではありませんが、以前までは「2030年代半ば」とされていた目標達成時期を「2035年」と明確にしたことの影響力は大きいでしょう。

詳しくは後述しますが、EVの購入費用・EV充電設備の設置にかかる費用をサポートする補助金制度も設けられています。

EV充電器の普及

政府は2035年までのEV普及に向けて、重要なインフラであるEV充電器の設置普及にも数値目標を定めており、2030年までに普通充電器12万基、急速充電器3万基の合計15万基の設置を目標に掲げています。

こうした流れを汲み、足並みを揃える形でEV充電器の設置をする企業も増えてきています。

EVドライバーの増加を予想して「基礎充電」のために賃貸物件や分譲マンションが設置する例や、「目的地充電」の利用を見越して商業施設に普通充電器が設置される例が増えています。とくにキャンプ場やゴルフ場、宿泊施設などの場合は遠方からの利用客が多く、滞在時間も長いため充電器が施設にとって必須の設備になることが予想されています。

日本のEV新車販売数も着実に増加

国内のEVの新車販売台数はどのくらい伸びてきているのでしょうか。電気自動車のうち、EV充電設備を利用するEVおよびPHVの販売比率を見ていきましょう。

※一般社団法人日本自動車販売協会連合会「燃料別販売台数(乗用車)」よりENECHANGEが作成

一般社団法人日本自動車販売協会連合会が毎月公表している「燃料別販売台数(乗用車)」のデータを見ると、国内の新車販売台数におけるEV・PHV比率は確実に伸びてきていることがわかります。

2022年第2四半期(4月~6月)のEV及びPHVの新車販売比率は全体の販売台数の約3.3%と過去最高となっており、前年と比較しておよそ2倍の伸びを見せています。今後も引き続き販売数・販売比率の向上が予想できるでしょう。

海外のEV普及率と政策

海外のEV普及率も見ていきましょう。アメリカの2021年EVの販売台数は43万4874台と前年比83%の増加となりましたが、全体に占める割合はまだ3%にとどまっています。
アメリカは、2021年8月に「2030年までに新車販売のうち50%以上をEV(PHEV含む)とFCVにする」という目標をバイデン大統領が発表しました。この目標を達成すれば、2030年に販売される新車からの温室効果ガスは、2020年比で60%以上削減できる計算です。この目標の達成を目指しバイデン政権は、EVの普及に欠かせないEV充電器などのインフラ整備費用として75億ドルを盛り込んでいます。アメリカのEVシフトはこれからさらに加速していくと考えられます。

出所:ロイター「米国の21年ハイブリッド車販売、過去最高を記録」(2022年1月7日)

ノルウェーのEV率は67%

EV先進国と呼ばれるノルウェーの2021年の新規登録車におけるEVの台数は17万6,276で、全体の67%にも上ります(ノルウェー道路交通情報評議会、以下OFV発表)。中古EVの輸入台数は1万8,283台、新車と合わせると19万4,559台で、OFVは「過去最高の歴史的な数字だ」と表現しています。ノルウェーは、2025年までにすべての乗用車の新車をEVやFCVなど温暖化ガスを排出しないゼロエミッション車にするという目標を掲げています。政府はEVの購入またはリース時の購入税、付加価値税(VAT)などが減税になる補助金制度を導入しており、こうした補助金の制度やEV充電器などのインフラの拡充政策がEV普及率を押し上げているようです。

ノルウェー道路交通情報評議会(OFV)「2021 ble tidenes rekordår for nybilregistreringer」をもとにENECHANGEで作成
https://ofv.no/aktuelt/2022/2021-ble-tidens-rekord%C3%A5r-for-nybilregistreringer

日本の取り組み:補助金を2倍に引き上げ

日本政府も、2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%を実現するための一つの策として、EV補助金制度を導入しています。

2022年度のEV購入時に向けた補助金の上限は80万円と前年度の約2倍。充電インフラの機器購入や設置工事にかかる費用を負担する補助金制度もあり、予算総額は65億円と前年度の約6倍以上にまで補助が拡大しており、さらなるEV普及が予想されます。

国の補助金のほか、各自治体でEVに関する補助金助成金を設定している場合もあります。例えば、東京都の実施する「電気自動車等の普及促進事業」は、法人・個人事業主の場合は25万円、個人の場合は30万円が助成されます(2021年度の場合)。

出所:クール・ネット東京「電気自動車等の普及促進事業(EV・PHV車両)」

国内の自動車メーカー、EVの新車種を続々と発表

テスラなどの海外メーカーのみならず、国内の自動車メーカーも続々とEVやPHEVの新車種を発表しており、実用性や趣味性を備えた車両が市場で頭角を現しつつあります。

電気自動車といえばリーフでもお馴染みの日産自動車は日本専用予約注文限定モデル「日産アリアlimited」に続き、「日産アリアB6」を22年5月に発売。日本人にとって使い勝手の良い軽EVで話題の日産サクラとその姉妹車である三菱eKクロスEVは高性能かつ低価格で注目を浴びており、日産サクラは5月20日の発表から2か月で2万2,000台の受注を記録しました。

トヨタ自動車株式会社は、昨年12月に「バッテリーEV戦略に関する説明会」を開催し、「2030年までに30車種のバッテリーEVを展開、グローバルに乗用・商用各セグメントにおいてフルラインで用意し、グローバル販売台数を年間350万台とする」とし、EV16台を発表。リースでbZ4Xが提供されるほか、SUBARUの姉妹車ソルテラが既に発売されています。

また、電機メーカーであるソニーグループ株式会社もEV事業への新規参入を発表。今年1月にアメリカ・ラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市「CES」にてSUVタイプのEV「VISION-S」をお披露目しました。4月にはソニーモビリティ株式会社を設立し、6月にはホンダとの合弁会社ソニー・ホンダモビリティ株式会社の設立締結を発表。EVの市場投入を本格的に検討していくとしています。

魅力的な車種が増えることでドライバーの選択肢が増え、ポジティブにEVを購入する風潮が期待できるでしょう。

まとめ

2022年は、「日本におけるEV元年になるのでは?」と言われています。海外の自動車メーカーに比べ、EVの参入が活発ではないと言われてきた国内の自動車メーカー各社から新車種が発売されたり、EV補助金の支給額が倍増されるなど、EVの注目度・普及率が一層高まっていく年になりそうです。

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